アウトソーシング(業務請負)とは?特徴とメリットを解説
2024.11.04
「業務の人手が足りない」「業務効率を上げたい」など企業により抱える問題は様々ですが、それらの課題を解決する為に業務請負の導入は有効な手段といえます。また、その他にも比較されやすいサービスとして人材派遣を検討する企業も多いかと思います。
今回は業務請負の特徴、利用するメリット、比較されやすい人材派遣との違い、業者を選定するポイントについて解説していきます。
1.アウトソーシング(業務請負)の特徴
丸ごと業務の一部を請け負い、「仕事を完成」を目的とした成果報酬型のサービスです。
業務の指揮命令、設備投資、労働者の管理など、「仕事の完成」に至るまでの全ての業務を一括して業者が責任を持って行います。
請負を担う業務の内容、範囲、期間等は業者との契約によって取り決められます。
2.アウトソーシング(業務請負)を利用するメリット
具体的なメリットを解説していきます。
①業務の負担軽減
「現場作業指揮」「作業計画の立案」「製品の品質確保と不良防止」「スタッフ教育」などの主要業務を以外に、採用活動、労務管理、給与関連等に関する業務を含めて依頼することが可能です。他にも業務に必要な備品購入などの庶務業務も行います。企業は業務負担を軽減でき、他のコア業務に専念することが出来ます。
②サービスの品質向上・クライアントからの信用獲得
外部ノウハウを活用することにより、品質向上などコスト削減と生産性向上を実現することができます。業者は適正な請負現場づくりに必要な知識や経験を保有しているため、自社で運用する以上に商品やサービスの品質向上や不良防止を期待でき、クライアントからの信用を獲得することを目指せます。
3.アウトソーシング(業務請負)と人材派遣の違い
①労働者への指揮命令権の有無
業務請負はすべて業者が指揮命令を担います。対して、人材派遣の場合、労働者(派遣スタッフ)は企業(派遣先)の指揮命令によって業務を遂行します。
業務請負では企業が労働者に対して直接指揮命令を行うことが出来ません。労働者の仕事のやり方などで気になることがあれば、業者の責任者を通して伝えることになります。
②サービスの目的
請負の場合は「仕事の完成」を目的としています。仕事を完成させるために、業者は従業員のスキル管理や業務の進捗管理といった業務全体の管理を担います。対して人材派遣は現場のニーズにあった「人的資源の提供」が目的となります。
③料金体制
請負は仕事の完成を成果物として納め、その対価として報酬を支払う仕組みです。成果物が発生するまでの作業工程に対しての支払いはありません。
対して派遣の場合は、派遣スタッフの勤務した就業時間分のコストを支払う仕組みとなります。
4.業者を選定するポイント
①請負化する業務に適している業者か
業務請負を担う業者は、対応する業務や得意分野をホームページに公開しています。その内容が、請負化しようとする業務に適しているか判断することが重要です。
請負する予定の業務範囲が少ない場合は、その業務に限定して特化した業者を選定しても問題ありません。ただし、今後の事業展開により、さらに他業務の請負化が進む可能性も想定しているのであれば、始めから多くの業務を依頼できる業者を選ぶと安心です。
②適正なコストであるか
コスト面は業者選定の重要な要素の一つですが、安ければ良いというわけではありません。業務の品質を保つことができるか、想定外のリスクが発生した時の対応を見込んだ費用になっているかを確認しましょう。各費用の内訳について根拠を持って説明してくれる業者を選定しましょう。
③セキュリティ対応基準を満たしているか
請負化する業務内容によっては、個人情報や機密事項を業者にも共有する場合があります。万が一、これらの情報が漏えいした場合は重大なインシデントです。業者の信頼性や、認証資格の取得状況、セキュリティ品質基準などを確認し、安心して依頼できるかを判断しましょう。