紹介予定派遣とは?特徴と導入メリットを解説
2024.11.04
今回は、紹介予定派遣と一般派遣の違い、紹介予定派遣のメリット・デメリットについて解説します。紹介予定派遣に興味がある方、導入を検討している企業担当者の方は是非参考にしてみてください。
1.紹介予定派遣とは
紹介予定派遣とは、派遣期間の終了後に直接雇用(パート・アルバイト、契約社員、正社員)を前提とした派遣社員の受け入れ制度です。派遣期間は最長で6ヶ月です。派遣期間が終了した後、本人と派遣先企業の双方の意向を確認し、双方が同意次第、直接雇用の社員となります。 紹介予定派遣のメリットは、直接雇用前に、自社に合った人材なのかどうか、業務の適正を見極められることです。派遣で働く社員自身にとっても、働きながら企業の雰囲気や社内の仕組みを理解できるので、派遣期間終了後に安心してスムーズに社員として働けるメリットがあります。派遣を使用しない通常の社員採用の場合、選考中の短期間で入社意思を見極めることになる為、入社後のミスマッチが生じる可能性が高いです。一方、紹介予定派遣の場合は、派遣社員として働いている間に入社の意思を確かめることが可能です。本人も企業側もじっくりと入社の意思を見極めることが出来るので、入社後のミスマッチ防止が期待出来ます。
2.紹介予定派遣と一般派遣の違い
①直接雇用を前提としているかどうか
一般派遣との大きな違いは、直接雇用を前提としているかどうかです。紹介予定派遣は、一般派遣と違い、派遣期間終了後に直接雇用(正社員、契約社員、パート・アルバイト)として働くことを前提として受け入れを開始します。企業側は派遣期間中に、派遣社員の人柄の把握やスキルチェックをしておくことで、直接雇用に相応しい人材かどうかを判断することが出来ます。
②派遣開始前に履歴書送付、面接が可能
一般派遣の場合、派遣開始前に派遣先の企業と派遣希望者本人が、事前に面接することが禁止されています。しかし、紹介予定派遣は、派遣後に直接雇用することが前提の受け入れとなる為、派遣開始前に企業に履歴書を提出することや面接することが可能です。派遣会社から紹介を受けた人物に対し、企業担当者から直接質問をして意思表示や人柄を把握しておくことで、受け入れ開始後すぐに派遣社員が離職するというミスマッチを防止できます。
③派遣期間
一般派遣の場合、最大で派遣期間は3年間と定められています。しかし、紹介予定派遣の場合は最長で6ヶ月です。一般的に、紹介予定派遣の派遣期間は3ヶ月〜6ヶ月程度と考えておくと良いでしょう。
企業側は派遣社員の合意の上で、派遣期間内に直接雇用するかどうかを判断しなければいけません。なので企業側は、派遣期間内に派遣社員の人物面、スキル面、職場が適しているかチェックし、本人の意向を把握しておく必要があります。
④料金体制
紹介予定派遣の場合、派遣を開始するまでに紹介手数料は発生しません。派遣期間中に発生するコストは派遣社員の就業時間分(時間単価×実働時間)の派遣料金だけです。
採用決定時に紹介手数料を人材派遣会社に支払うことになります。紹介手数料は、理論年収に手数料率を掛け合わせた値です。手数料率は派遣期間によっても違いが生じます。また、紹介手数料は、人材派遣会社によって異なります。紹介予定派遣の場合は、双方の合意で直接雇用が成立した際に紹介手数料がかかることを理解しておきましょう。
3.紹介予定派遣のメリット
①人材採用に関わるコスト・時間短縮
企業が直接雇用を行う場合、求人広告出稿や選考段階でのコストが生じます。また、面接などで採用担当者の時間が取られることも事実です。内定を出した人がいたとしても、何かしらの理由で辞退される場合もあります。一方で、紹介予定派遣は、人材派遣会社が人材を選び、紹介してくれた上で面接ができるので、選考に関するコスト削減、時間の短縮が見込めます。
②ミスマッチ防止
紹介予定派遣の良い所は、入社前にミスマッチが見抜けることです。直接雇用の場合、実際に就業を開始してから社風に合っているか、自社が求めるスキルがあるかが明確となる為、入社後のミスマッチが起こってしまうリスクが高いです。紹介予定派遣の場合は、派遣開始前の面接時や、派遣期間中に自社に合っているかどうかチェックできます。なので、一般的な直接採用で生じるような、煩雑な入社手続きを踏んだ後に離職するという事態を防止できます。
4.紹介予定派遣のデメリット
①紹介手数料が発生する
紹介予定派遣では、直接雇用の発生時に紹介手数料が発生します。紹介手数料は理論年収×手数料率です。直接自社で採用するコストと比較検討し、どちらの方が自社にとって利があるのか比較検討する必要があります。
②直接雇用を辞退される場合がある
紹介予定派遣では、最長で6カ月の派遣期間があります。その間に、企業側が直接雇用の意思を固めたとしても、派遣社員側が辞退を申し出る可能性があります。別の人材を雇う準備を進めたとしても、数ヶ月の期間を無駄にしてしまうリスクがあります。スムーズに直接雇用できない場合も考えて、紹介予定派遣を利用するかどうか、決めることが大切です。
5.まとめ
紹介予定派遣は、メリットだけではなくデメリットもありますが、望ましい人材が見つかれば、採用活動に関する労力を抑えることに有効な手段といえるでしょう。利用前には人材サービス会社、人材派遣会社に自社の課題感をしっかり伝えた上で、納得のいく採用プランを提案してもらいましょう。企業によっては紹介予定派遣より、人材紹介の方が向いている場合や、どちらも併用した方が採用効率が良い場合もある為、提案内容は柔軟に検討しましょう。